2008年02月05日

有吉佐和子著「複合汚染」その1

昨日夜は、うべ環境倶楽部の月例会だった。
(宇部市民活動センター)
打合わせや相談のあと、本を読んでいこうということになって、
まずは、有吉佐和子著「複合汚染」からはじめることになった。

昨日は、新入会の人が4人もいて、自己紹介といくつかの
新しい提案の相談をしていたら時間が足りなくて、本はホンの
少し触れただけで本式には次回に持ち越しとなった。
新しい人は、若い女性1名、定年退職で環境分野に活動の場を
求めている方、3名。ユニークな個性のみなさんだ。
お一人分の自己紹介とその質問だけで2時間はかかりそうだった。
なお、私は、うべ環境倶楽部が、あったか村を訪問したのを機会に
参加させてもらっている。

さて、本の感想。
本のタイトルになっている複合汚染という言葉の説明から入るのが
いいかもしれない。それでメモしておく。
新潮文庫、131ページ〜

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 複合汚染というのは学術用語である。2種類以上の毒性物質によって汚染されることをいい、2種類以上の物質の相加作用および相乗作用が起ることを前提として使われる。
 わかりやすく言えば、排気ガスで汚染された空気を呼吸し、農薬で汚染された御飯と、多分農薬を使っているが、どんな農薬を使っているのかまるで分からない輸入の小麦と輸入の大豆で作った味噌に、防腐剤を入れ、調味料を入れて味噌汁を作り、着色料の入った佃煮を食べ、米とは別種の農薬がふりかけられて野菜、殺虫剤と着色料の入った日本茶。というぐあいに、私たちが、日常鼻と口から躯のなかに入れる化学物質の数は、食品添加物だけでも1日に80種類といわれている。(農薬と大気汚染を勘定すると、何百種類になる)
 この80種類の一つ一つについては、きわめて微量であるし、厚生省も農林省も責任をもって安全を保障している毒性物質であるから、何も心配することはない、ということになっている。

 ・・・中略・・・

「いったい3種類以上の複合汚染については、どこに資料があるのでしょう」
「世界中どこの国にも、まだないんです」
「日本の場合、そのくらい時間がかかるんですか」
「日本中の科学者が総力を結集してですね、まあ50年はかかるでしょう」
=================

50年はかかるといわれた相乗作用の研究。
もう30年はたっているけれど、その後どうなっているのだろうか。
コンピューターの能力があがって計算処理は進んだだろうが、
化学物質の数もとんでもなく増えていることは間違いない。
最新の知見を知りたいところだ。

著者ならずとも、この問題を考えるとなんだか頭がクラクラする。
しかも、私たちは、その後、毒性による傷害、化学傷害ということを
知り、化学物質過敏症という言葉は、いまや市民権を得て、CSと呼ばれ、
さらに多くの複合的な化学物質に対する反応からMCSと呼ばれるように
なってしまっていることを知っている。
科学の進歩は、右肩上がりに「夢のゴールに向かって進歩している」
と信じられていたが、とうていそんな呑気なことは言っておれない状況に
なってきている。

この本は、当時のそんな絶望的ともいえるところから、解決の糸口をみつける著者の貪欲な探求のレポートとなっている。そこで見いだされた事柄は
いま、どのようになっているのか。
それを考えることも、この本を読む楽しみにちがいない。
ボチボチと月1回のペースだけれど、読んでいきたい。


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posted by 村のトイレ屋 at 10:05| 山口 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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