ヤギが逃げるとは、ある意味では当たり前のこと。
「ヤギとは逃げるものです」と知りあいの動物園の園長が、きっぱりと言っていた。
逃げるとは、人間の側の見方であって、ヤギからすれば
○柵の外に移動してみた。
○繋がれているロープが緩んだので歩きたい方向へ随意、歩いてみた。
○違う草を食べたいと思ったので、そっちへ行ってみた。
○追っかけて来るので、つい走ってみた。
・・・などのことが、言いたくなるであろう。
それは、ともかく逃げた(=勝手に移動された)場合の対処法だが、
1,まだ見える範囲にいる場合
2,どこへ行ったかわからない場合
が、想定できる。
1の場合は、日頃の付き合いに沿って対処すればよい。
○声をかけるだけで戻ってくる。
○何らかの好物を見せることでバックする。
○見ただけで寄ってくる。逆に見ただけで遠くへ行ってしまう。
どこへ行ったか、姿が見えぬ場合。
○途方にくれてたたずむ。
○気を取り直して目撃情報を集める。(この場合は、人間関係に留意)
○あそこの藪の中に消えたようだと聞けば、まずはそこを追ってみる。
どうも遠くへ行ったようだと判断できたとき、
○まんじりともせず、夜を徹して帰るのを待つ。もちろん、熟睡して体力を温存するのも大切。
○翌朝、野菜などの被害情報とともに消息がわかればよしとする。
それでも行方不明で、探す場合のポイント。
1,足跡と糞を追う。ご近所の菜園などを見てみる。
2,習性として、藪や歩きにくい所は通らない(ようだ)。道なりのゆったり無理のないコースを歩く。
事例:あったか村桑谷から、才の神を越えて、宇生賀盆地を抜けて、今話題のむつみ演習場付近まで行ったことがある。
【その節は、関係者の皆様、大変お世話になりました】
平坦で歩行しやすい、でも、県道クラスの広い道は避けているようだ。交通量の関係だろうか。
3,休む場合、寝る場合は、洞穴状の場所を好むようだ。(身の安全)
4,もう一つの習性は、高いところへ行くこと。山なら道なりに(あるいは歩きやすい涸れ谷沿いに)登っていく。
だから、地形を見て見当をつけ、高いところで待っているのが、いい。群れの場合や子どもがいる場合は鳴き声が聞こえるので山中でも把握しやすい。白ヤギの場合は、見つけやすい。「あそこに白い岩壁があったかなあ」と思って近づいてみるとヤギの群れだったこともある。
5,複数や群れの場合は、はぐれることなく同じように移動しているので、めったに迷子はでない。この点は、安心だし立派だと思う。
以上は、ヤギの場合。
ヒツジの場合は、ヤギが一緒にいればまず同じ行動をとるので上記で足りると思う。
ヒツジ単独の遠方移動については、経験不足で書くことはまだない。
少々、移動しても、ヤギも人も気を揉むことのない環境があれば、一番いいのだと思う。
それと、近い所は一緒に散歩して、「そんなに変わった所はないのだよ」とヤギたちに知ってもらっておくこともよいかもしれない。
ヤギとの散歩は、楽しい。なぜはブームにならないのか、不思議でならない。
画像は、宇部市小野 オリーブ農園で。
2020年4月25日撮影


