2018年10月18日

危険なのは、むつみ演習場の南側も同じこと


イージス・アショア配備問題の住民説明会は、不安不信を払拭してもらうための「丁寧な説明」のはずが、不安不信を増幅する場になっている。抽象論のときは、まあそんなものかなあ〜と薄くぼんやりした危機感だが、具体的なことになればなるほど心配が増え、ほんと、夜も眠れぬことになる。

10月14日の萩市の説明会でわかったこと、
ミサイル発射時のブースターの落下地点。
当初、ミサイルは垂直に打ち上げると説明していた。
すると一段目のブースターは、発射装置の上に落ちることになる。それは困るので演習場の場内の決めたところ、安全なところに落とすように制御するという説明があった。
「でも、自由落下で風などの影響もあるのではないのか」という質問に、操作できる技術水準に達しているという回答だった。????。このとき、垂直といってもわずかな角度で調整する。その角度、方向はその時による、という回答もあった。

翌15日の阿武町奈古、町民センターでの説明会では、ブースターが1段目も含めて阿武町には落ちないことが強調された。それは、毎日新聞が、阿武町長花田氏の怒りの談話を掲載したから、「真意ではない」という弁解もあってか、阿武町には「落ちないので安心してほしい」ということが繰り返された。(*)

スポットライトはひとつの方が、わかりやすい。だからどうしても一点に絞ってみな論議したがる。今まで、阿武町や萩市が危険ゾーンになるかどうかで自衛隊側や、反対側も論じてきたが、ちょっと待てよ、南側は大丈夫なのか、垂直は南に調整しないのか。そもそも、むつみ演習場の頭上を越えた南側、たとえば瀬戸内海上空でミサイルを迎撃することもあるのではないか。阿東徳佐、山口市、防府市、周南市あたりでも十分、その可能性があるのではないか。

ブースターは、人の暮らす陸上に落下させず海に落とすようにしたいと言っていたが(その通りになるとして)海とは、日本海側だけでなくて、瀬戸内も想定に入っているのではないか。
第1回目の説明会では、撃ち落とした弾道ミサイルの破片もこちら側のミサイルも大気圏外で燃焼して粉々になるので地上に落ちたときには害がないと説明していた。それは最近いわなくなった。その代り、ブースター落下は安全に制御できるとばかり言う。

私は、こんな論議は本当はしたくない。
動くミサイルを撃ち落とすほどの能力を持ったミサイルですよ。動かない固定された基地に攻撃を加えることなど当然できる。向けられた相手からすれば、なんのかんのいっても攻撃兵器であることは当然のこと。攻撃目標にされることは想定して当然だ。その場合の危険度は、ブースターの落下の比ではない。

ミサイル基地はそもそも軍事基地だ。戦争は、相手の兵力(施設、兵士)に打撃を与えるためにある。極端でもなんでもなくて、人を殺すためにある。普通は一人殺せば殺人罪で逮捕され起訴され罪に問われる。でも軍隊では、100人1000人と増えれば増えるほど英雄となって勲章を胸にぶら下げる。人命の軽いこと、それで成立しているのが軍隊だ。電磁波の影響が、心臓のペースメーカーに及ぼうが、また、救急医療ヘリが飛び立とうとしていても停波はありえず、軍事優先を貫く。阿武町民が犠牲になろうが、国民が守られればそれでいいのですという論がまかり通る世界なのだ。五味課長はこの発言を舌足らずと釈明したが本質は変わらない。他のどこかが犠牲になるのだ。

だから、ミサイル基地設置によって暮らしが危険になるのか、安全なのかの論議より、そもそもそんなものはつくらなければよいのだ。本当はそれだけのこと。そして、一日も早く政治が(政治家が)出番を強く主張して、政治判断でイージス・アショア配備を中止すること、平和外交に徹して丸腰で堂々と話し合うこと、これが一番の策だ。

でもそうならなければ、どうなる?
危険を感じる人々が、そうしないように声をあげる以外にない。
山口市阿東徳佐の人々が、心配だ。こんな危険が身に迫り子々孫々に危ない火種を残すというのに、阿武町のことを他人事のように見ている。「大変だね阿武町!」と言いながら笑う人もいる。船方農場の牛たちも、観光農園のリンゴ園のリンゴたちも、危険察知の能力があって、きっと何か言っているはずである。北側ばかりでなく南側も同じこと、明日は我が身よ、と。

願わくば、防衛省・自衛隊の説明が不安不信を増幅されるに比例して、全県・全国でイージス・アショア配備問題の関心が高まり、配備反対・白紙撤回の声が大きくなり安心して眠れる夜が来ますように。


*毎日新聞山口版 10月14日
https://mainichi.jp/articles/20181014/ddl/k35/010/342000c
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花田町長は、前回の説明会で出た住民の質問に防衛省が回答を準備していなかったことなどを批判した。
12日の萩市議会全員協議会で、防衛省戦略企画課の五味賢至課長が、迎撃ミサイルから切り離されたブースターの落下場所について「絶対に陸上に落ちないとは言えないが(北朝鮮の)弾道ミサイルの被害とは比べものにならない」と発言したことについて「どういう神経かと思った。阿武町民に犠牲になれということか」と怒りをあらわにした。
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posted by 村のトイレ屋 at 13:40| 山口 ☀| Comment(0) | 反戦・平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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