2018年09月12日

藤道萩市長のジレンマ

イージス・アショア配備をめぐって萩市の藤道市長が、迷っている。
一部報道のニュアンスでは、「配備容認」と受け取られるが、
実際に萩市議会を傍聴して、私が受けた感じは、「ジレンマに陥り迷っている」「まだまだ結論は出していない」「市民の声がまだまだ届いていない」「働きかけで撤回要望もありうる」ということだ。

私は、その希望を捨てないで訴えたい。
仲間と街頭宣伝も、もっとするつもりだ。
配備撤回を求める人は、それぞれ自分なりの方法で市長に声を届けたらどうだろうか。
萩市役所と市長への電話、ファックス、メール、手段はいくらでもある。

以下は、フェースブックに書いたものに訂正修正したもの。
前提となる議会の質問と答弁は、宮内欣二市議のフェースブックからコピーさせてもらった。

長いので冒頭に結論を書いておく。
市長は、地域の利害と国の防衛政策への貢献のはざまにたって、身をよじっている。
イージス・アショア配備は、萩の経済(農業と観光)に打撃を与えることを読み込んでいる。
しかし、「萩市も日本の一部であり応分の負担が必要」「国益に叶うかどうかの見極めが必要」という観念から、地域に被害が及ぶからといって配備を拒否するわけにはいかない。でも、受け入れには、市と市民の犠牲がともなう。住民は、3回の説明会でも疑問や不信を払拭しているわけではない。
どうしたものか?

ハムレットなら「生きるべきか、死すべきか?」と、ここで舞台は山場にさしかかるのだが、
ことは、実際の生きた多くの人々の暮らし、生業、市政の方向のかかった大問題だ。
しかも決定は、後世に、子々孫々まで残る。

「立派な市長だった」という名前が残るか、「あの市長のおかげで萩市と阿武町、山口県は、とんでもない災厄に巻き込まれた」となるか、
「悩みは深いはず」と市長に気持ちを寄せたいところだが、

こんな問題、実は、何も悩む必要もない簡単な問題である。

住民の立場に立つ市長としては、受け入れがたい。そう通告すればすむことである。
それが、立派な日本の社会への貢献になるのである。



市長は、とても初歩的なジレンマに自分から陥っている。
1、経済効果があるかどうか、むしろ、経済損出になる迷惑施設と認めている。農業他、地域政策に害を与えていることも認めている。簡単に両立しないことも認めている。
この点で、河村建夫ー田中文夫ラインとは違う。

2、国益とはなにか?を考え違いしている。
誰かを犠牲にしたうえで成り立つ国益とは、どこかに欺瞞(ウソ)がある。
その典型が戦争だ。国民を犠牲にして国益を吹聴した。それで国民を戦争に総動員した。
国民の誰かを犠牲にして成立する国益という言葉の登場には、まず疑うべきだ。

藤道市長は、2番目にもうすうす気づいている。
国益の反対用語は、なにか?
私益、エゴ、自分勝手、わがまま、ジコチュウ・・。市長はそう思っているように思える。
国民みんなが負担すべき犠牲を萩市だけ免除してくれとは言いにくい。
そんな「真面目さ」にはまり込んでいる。

これが、戦前、日本を戦争に導いた論理だ。

萩観光を台無しにするミサイル基地
インバウンドでいくら声をからして観光のための予算を使っても、
ミサイルを向けられている近隣諸国から観光に来る人は激減する。
そんな犠牲がわかっていて、国益に協力するとは、何のための萩市長か。

観光都市には、平和外交が、ふさわしい。
平和のための外交努力を国の政策の柱にすえること、
戦争を引き寄せる兵器でなくて平和の政策を要求すること。
自らも姉妹都市や友好都市を海外に開拓し、平和の伝道師として働くこと。

市長のジレンマは、ここで解決することができる。
なによりも、市民・県民が心おきなく市民ファーストの藤道健二市長を応援できる。

単純率直、最もわかりやすい、この選択をお願いしたい。


〜〜〜〜資料 議会のやり取り  宮内欣二さんのフェースブックから〜〜〜〜

私の質問は次のとおり。

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@ 萩市は、豊かな自然と環境、のどかで平穏な農山漁村を売り物にして、そこから生み出された産物やそれを基にした地場産業を活性咲かせて、地域の発展につなげていこうと努力してきました。
 それを大事な資源として、市外からもたくさんの人、たくさんの家族を呼び込んで、いっしょにまちづくり、むらづくりをしようと今も努力が続けられています。

 このミサイル基地が、そうした地道な努力を台無しにしてしまうことを市長が知らないはずはありません。

 それでも萩市のまちづくりに必要だと思うのでしょうか。市長の考えをお聞きします。

A市長は、住民の理解は進んだ状況にはないといいながら、なぜ適地調査を受け入れたのか。「適地調査は配備決定につながるものではない」という理由をあげています。本当にそうなのか。市長の勝手な思い込みではないか。

 「適地調査」=現地調査は、外堀です。いろいろな甘い言葉を使って、人心をたぶらかせて、外堀を埋めてしまえば、あとは国家権力を使って強引にでも進めてくる可能性があります。いったん認めてしまえば、あとからやめてくれと言ってもやめないのは、沖縄の辺野古を見れば明らかです。
 市長が、そんなことを見抜けないはずはないのに、自ら「適地調査は配備決定につながるものではない」というような言い訳をして容認したことの奥にある本心は何なのだろうかと、市長選で支持した人々はいぶかしがっています。
 市長が調査を受け入れた背景には何がありますか。どんな戦術を以てこれに対処しようとし、自容認したのかお聞かせください。

Bでは、一番の核心であるこの巨大な敵基地攻撃能力を持つミサイル基地の配備について、市長はどう考えているのですか。配備を進めるのですか。それとも反対するのですか。あなたはどんな態度で臨むのか、お聞かせください。

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  藤道市長の答弁

@ 私は萩市のまちづくりと相いれない関係にあるということだけで、イージスアショアの配備に反対であるとの立場をとりません。萩市も日本の一部であり、国の防衛政策の下で守られていることを忘れてはならないと考えています。イージスアショアの萩市への配備が、本当に日本の国益にかなうものであるならば、どうして萩市のまちづくりの障害になるからやめてくれと言えるのでしょうか。
 私は萩のまちづくりについては、イージスアショアの配備がされているかいないかにかかわらず、淡々と着実に、基本ビジョンに沿って進めていくことが、このまちの活性化のために残された道であると思っています。
 イージスアショアは経済効果があるから誘致すべきという声があることは承知しておりますが、当然マイナスの効果をもたらすものであることは、議員も良くお分かりだと思います。
 萩市は観光立市であり、自然や文化、これに恵まれた町であるので、配備されたときのイメージダウン、風評被害、イージスアショア配備の必要性、周辺環境への影響など、様々な不安や懸念があり、私も今、悩んでいる所であります。

 だからこそ、イージスアショアの配備について、市民のみなさまと共に、正しい理解をした上で、配備の是非について判断したいと考えています。

A 適地調査についてどう考えるについて、この件につきましては、議会初日に市長報告で述べさせていただいたところですが、適地かそうでないかについて調査するものと考えており、そのうえでイージスアショア配備による周辺の環境への影響の有無について、具体的に住民に説明するために必要なものであると理解しています。
 また、適地調査の内容や適地調査の実施による周辺環境への影響については、入札前という制約の中で、一定の説明がなされ、ボーリング調査についても水源に影響を与えないようケーシングで孔壁を保護するとされており、今回の開札延期により、新たに加わった項目である水質分析の実施により、ボーリング開始前、開始中、開始後に水質調査を行うとともに、ボーリング調査開始後に何らかの変化があった場合は、適切に対処するということであります。
 3回目の住民説明会においても、イージスアショア配備については、依然として、住民のみなさんの不安や懸念は払しょくされておらず、充分に理解が進んだ状況にはないと承知しておりますが、一方で、適地調査はイージスアショアについての住民の不安や懸念が解消され、理解を進めていくために必要なものであることから、適地調査の実施はやむを得ないものと考えます。
 適地調査実施前の現地における地域住民に対する説明、万が一ボーリング調査後に水源の水量が大幅の減少した場合における他の水源の確保などの補償、適地調査実施中における地域住民の声に対応するための防衛省職員の萩市への配備、適地調査の状況や結果についての詳細かつ丁寧な説明など、7つの項目について、去る9月6日に山口県、阿武町と連名で、副市長が、中国四国防衛局に出向き、防衛省に対し要請を行ったところであります。
 中でもイージスアショアの配備については、適地調査の結果を踏まえ、引き続き地元に対して、詳細かつ丁寧な説明を行い、安心安全への不安や懸念の払しょくに努めるとともに、地域住民の理解が深まる前に、適地調査から次の段階に進まないことを強く要請したところです。

B配備についてどう考えるかということについてです。イージスアショア配備につきまして、あくまでも国防上のものであって、国の責任において判断されるものと考えております。
 また、先ほど申しました通り、萩市は日本における地方公共団体であり、国の防衛政策の下、その安全が守られている自治体であることから、イージスアショアの配備が本当に日本の国益につながるものであるならその配備に反対であるという立場はとりません。
 ただその場合に、萩市民の安全を最優先に考え、市民のみなさまの懸念材料を払しょくするよう、国に求めてまいりたいと考えております。
 これまでの住民説明会における住民の皆さんの声を聞く限りでは、現時点においては、イージスアショアの配備について地域の住民の不安や懸念が解消され、充分に理解が進んだといえる状態では決してありません。
 したがって、今後とも国の責任におきまして、適地調査の結果も踏まえ、地域住民の安心、安全に対する不安や懸念の払しょくに向けて、詳細かつ丁寧な説明を行っていただくなど、時間をかけて住民に寄り添った対応に努めていただくよう求めてまいります。
 そして、イージスアショアについて、市民のみなさまと共に、正しい理解をしたうえで、配備の是非について、判断したいと考えております。

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宮内議員

 前提として、市長は国の防衛は国の責任で行うのだということをいわれました。それはそう。しかし、憲法には地方自治ということが大原則となっている。国と自治体は、上下の関係ではなく、対等な関係であるということです。
 市民の安全、これを守るのは市長の責任。そういう立場で、このミサイル問題とか防衛問題とかは口が出せないというのではなくて、ちゃんと市民の安全を守ると言う立場で考えていくべきだと思います。

 防衛省が今までと違うことを行ったんですね。今まで住民が反対したら撤回するのかといっても防衛省は「丁寧に説明して理解してもらう」という一点張りでした。
 ところがこの前の議会の説明会のなかで私が聞きました。「住民の反対があっても進めるのか。住民の反対は不適地の判断の要素となるか」と聞きましたら、防衛省は「住民の理解、反対は適地、不適地判断の重要な要素である」と認めました。非常に大事なことだと思います。丁寧に理解してもらう、といいながらも理解が進まなければ、不適地であると判断する大きな要素であると、認めたわけです。この防衛省の回答、これを見て思うことは、市長が反対したらひょっとしたら、撤回するそういう可能性がある。市長がもし、賛成したら作る可能性がある。市長が判断することが住民の理解というわけではありません。市長はこの住民の理解をどう判断するのか。住民の意向調査をするのか、住民投票を行うのか、住民に対するアンケートで行うのか。このことをお聞かせください。

 それからもう一点。環境影響調査、電波の環境影響調査はするといっていましたが、環境アセスメント、環境影響調査はするとは言いませんね。防衛省は。しかし、イージス艦の乗組員は、主ビーム、レーダーを照射したら、そこに飛んでいた鳥が落ちたということを証言している。このことは、もしこれをここで、むつみでレーダーを照射されたら、鳥が落ちるかもしれない。高速道路をつくるとき、萩小郡道路をつくるとき、オオタカが生息しているというだけで、その工事は延期されました。それどころではない影響が出る可能性がありますよね。こういう環境影響調査をするよう求める必要があると思うのですが、市長はそれを求める考えがあるかどうか、お聞かせいただきたい。

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藤道市長

 1点目、憲法には地方自治があり、市民の安全を守るのは市長の責任だと、それに対して、市長は何も言わないということではありません。国防については、国の専管事項だということは、申し上げましたが、しかしながら私は、市民の安全安心を守る立場です。何も言わずに従うと言うことではありません。けっしてありません。市民の安全と安心を確保する立場から、これからも言うべきことは言うということは、しっかりお約束させていただきたいと思います。
 2点目、住民の意向調査とかアンケートをするのかしないのかといったことについてです。結論から言うと、本件はアンケートにはなじまないと考えておりまして、実施する予定はありません。
 国会答弁の議論、世界情勢等を踏まえて、防衛省において、このイージスアショアの設置については判断すると判断されると考えております。萩市民の安全と安心を守る立場で、これから市民の安全を確保するのは、市として当然の責務だと考えております。住民の懸念や不安が払しょくされることが、重要であるということであります。こうしたこともありまして、基本的にはイージスアショアの配備については、防衛省の防衛政策に関するものでありますから、これを萩市の方で、この配備が適切かどうか、必要かどうかということをアンケートで問うつもりはありません。
 3点目、環境影響調査を求めるかどうか。イージス艦におけるメインビームを照射された鳥が落ちたということ何でしょうけど、私は聞いておりませんけど。本件、防衛省に、確認をしたいと思います。そうしたメインビーム、基本的にはメインビームの照射方法は、上に向かってということで、大気圏に向かって照射するということですが、大気圏との間に鳥がいるかもしれません。飛んでいるでしょう。そういうことで環境影響調査が必要なのかどうかということをしっかりと判断させていただ木ながら、必要であるということなら、その要請を国の方にしてまいりたいと考えておる所です。

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 長くなったのでいったんここで終わる。

〜〜〜〜 資料終わり〜〜〜〜〜



posted by 村のトイレ屋 at 10:24| 山口 ☁| Comment(0) | 反戦・平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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