2017年06月26日

「あの世に自衛隊はないよ」三上監督「標的の島〜風かたた〜」

昨日6月25日山口市教育会館であった上映会に岡本正彰さんと行った。
あったか村で白松さんらとブックカフェ(「自然の草のお茶」)を開いて駆けつけたらちょうどよかった。
三上さんのトークも聞けたし、映画も全部見ることができた。

風(かじ)かたた
というサブタイトルは、子どもを守る母親たちの思い、
子どものための安全地帯、防波堤、風よけの場所から来ていると解説があった。
その意味の歌もあった。

辺野古のゲート前や高江での沖縄のみなさんの活動には頭が下がる。
山城博治さんの陣頭指揮や先頭にたつ日々の闘いは、すばらしいと思う。
ある若者の言葉が印象的だった。
「毎日、出ても結局政府に押し切られて無駄ではないですか?」
という質問に、
老婦人が答える。
「無駄では決してない。歴史にきちんと存在と意志が残るのだ」

多くの参加者の思いだろう。
戦争で奪われた人たちのいのちの伝承、悔しさと怒りの継承を行う使命を背骨にして語っていた。

また、与那国、宮古、石垣
沖縄の島々にミサイル基地を含む自衛隊の配備が着々とされていること、
その生々しい現実をこの映画で初めて知った。

今度の映画には祭りの場面が多かった。
その中のひとつにあの世から祖先が帰ってくるシーンがある。
あの世の人との質疑応答が出来るのだ。

ある若者が聞いた。
「あの世には自衛隊がありますか」
この世に帰ってきた祖先が答えた。
「自衛隊はない。アジアもアメリカも、アフリカも、争いがなくて、
あの世では、人類皆兄弟、だから争いのために必要な自衛隊はない」
と答えていた。

軍隊の不要な世界、それは沖縄の人の強い願いだ。
軍隊もなければ基地ももちろんない。

三上監督のトークでは、陸軍中野学校の敗戦後の役割が語られた。
負けが確定しても日本帝国と国体(天皇制)の再興のために
陸軍中野学校の訓練生は、各地域に派遣され秘密に組織し活動を想定されていたのだという。旧満州国はもちろん、沖縄の各地域にも残されたという。
その際、語られたのが軍の機密保持のために軍に協力した島民男女、大人子どもを殺したという事実だ。
マラリア地域であることが明らかな一帯に住民を追い込んで死に追いやった事実も映画で紹介されていた。
軍隊は、住民を守らないということが、新たな視点で語られた。
まだ隠された歴史の事実が発掘研究発表されることが予告された。

軍隊とは、殺人、人を殺すことを正当化・合法化された組織である。
そのために訓練があり、兵器がある。
兵器は、素朴な刀弓矢から、戦車戦闘機に至り、ついには核兵器の大量殺戮をもたらす段階まできた。
これらが、すべて戦争の正当化と合わせて、合理化合法化、ようするに人間の愚かな邪悪な行為でなくて、正しい、倫理にかなった、お天道様のもとでも大手を振って歩ける行為として認知されているのだ。

一体、こんな正義と不正義の逆転がどうして許されるのか。
人のいのちをなんと思っているのか。
今、日本政府がアメリカと協力して(日米同盟)行うとしていることは、沖縄戦の再来だ。
再び、アジア・太平洋戦争を引き起こすものだ。
映画でも、与那国、石垣、宮古の人々によって異口同音に語られているが、再び三度、人々を「捨て石」とする発想だ。
軍人だけでなく(それも許されない)すべての住民を犠牲にし殺すことを原理とする世界に引きずり込もうとするものだ。

あの世には、争いがないから自衛隊(軍隊)はいらない。
私たちは、軍隊という人殺しを原理にする組織を不要にするこの世をつくりたい。
「標的の島」を是非多くの人にみてもらいたい。





 
posted by 村のトイレ屋 at 14:06| 山口 ☁| Comment(0) | 反戦・平和 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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