2007年06月02日

ユゴー「レ・ミゼラブル」5、芸術と科学

ボチボチと、読んでいる。
日に数ページのときもあれば、数行のときもある。
5巻まできた。
冒頭からバリケードの攻防戦である。
その渦中での断章。

こんな文章があったので、ちょっと立ち止まって引用しておく。
ユゴー「レ・ミゼラブル」5 佐藤朔訳 新潮文庫
114頁からの引用。

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近代の理想は、芸術の中にその典型を持ち、科学の中にその手段を持つ。詩人の荘厳な幻想を、つまり社会の美を実現するのは、科学によってである。エデンの園はA+Bで再現されるであろう。文明が到達した現在の地点では、正確が光栄の必要な要素であり、芸術的感情は、科学の媒介によって助けられるばかりでなく完成される。夢も計算が必要だ。征服者である芸術は、歩く人である科学をよりどころになすべきである。堅固な土台が大切だ。近代精神とは、インドの天才を馬車とするギリシャの天才、象にまたがるアレクサンドロスである。
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posted by 村のトイレ屋 at 06:44| 山口 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>芸術的感情は、科学の媒介によって助けられるばかりでなく完成される。

現実によって否定された、近代の夢ですね。

哲学者ならともかく、小説家がこんなに単純になれるものかなあ?
ユゴー自身の考えであれば、の話ですが・・・。
Posted by みのかさご at 2007年06月03日 12:55
>みのかさごさん
コメントありがとうございます。
論じればなんだか難しいテーマのようですね。
「詩人の荘厳な幻想を、つまり社会の美を実現するのは」とは、どんなことを意味するのか。
私は、単純にユゴーの夢ととらえましたが。

物語の途中に、論評を挿入するのがユゴーの特徴ですが、流れを中断して立ち止まってみるのも、たまには楽しいですね。
そのあとは、急展開で、ついつい、どんどん読んでしました。もう残り少なくなってまたペースを落としています。

Posted by へちまや at 2007年06月09日 14:30
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