2015年06月29日

【災害時のトイレ】マンホールトイレは万全ではない。検証が必要です。朝日新聞の記事を読んで。

今日の朝日新聞、防災とトイレに関心のある人なら、保存したくなるとてもいい記事が載っていました。

朝日新聞 災害大国明日への備え
手作りヘリポート、各階に簡易トイレ…孤立時の対策は?
http://digital.asahi.com/articles/ASH6V6502H6VUTIL05Q.html


でも、2点ほど気になりました。
ひとつは、南海トラフの津波想定の高さを3m余りとしていることです。
〜〜引用〜〜〜〜〜
 南海トラフ巨大地震で3メートルをこえる津波が想定されている。島外に避難するには船しかなく、港が被災すれば孤立してしまう。
〜〜〜〜〜〜〜
この3mという行政の発表している数字の根拠はどこにあるのでしょうか。
いつも気になっています。
3mが、あたかも当然であるかのように確定して、ひとり歩きしているように思えてなりません。
しかし、この問題は別途調べてみることにします。

もう一つは、災害とトイレにかかわることです。
〜〜引用〜〜〜〜〜〜
4棟のうちの一つ、49階建ての「グローヴタワー」の防災計画は約50ページ。災害対策本部の立ち上げやマンホールトイレの設置、近くの運河の水の利用法などを定める。計画に基づき、年1回訓練している。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
一万人前後が居住する50階建て近いビルのマンション。
東日本大震災の高層ビルの揺れを経験し、さらに首都直下型地震も言われている中で、高層マンションに住むのは相当の勇気ある人のすることだ、私などは感じています。しかも、高齢者が多いという。
「無理にそこに住まなければならないのですか?田舎はがダメでも、そこそこの地方の中小都市があるでしょううに」
と私は、言ってしまうが、それはさておいといても

この記事が、マンホールトイレが用意されておれば、災害時のトイレはもう大丈夫という印象を与えるのは間違っていると思います。

マンホールトイレとは、都市下水道の本管、あるいは枝管に上部にマンホールをつくって、(あるいは既存のマンホールを使って)、糞尿を流しこんで行く方式です。便器とトイレブースは、簡便にマンホールの上に設置します。
もともと、災害時のトイレは、下水道が水と電気がストップして、その期間をどうするのか?がテーマです。加えて、バキュームカーなどの運搬手段も、道路が使えなくなることを配慮して、配備に数日間かかることを想定しています。

その間に、マンホールトイレは、十分使えるのか?
便器やブース用の小テントなどは当然使えるとして、溜まった糞尿は下水道管をちゃんと流れるのか。流れるという100%の実証でマンホールトイレに依存しているのか。
検証が必要だと思う。

電気が停電などで使えない事態だから当然、管渠の途中に配備されているポンプは使えない。

水を流すために下水道管に入れる側のポンプも、避難所が学校だとプールの水を使うことになる。当然、エンジンポンプなどを使う。その水と圧力で、管の中を流す力はあるのか。検証しているのでしょうか。

大都市ではないが、萩市豪雨災害の経験では、集落排水事業の管はまったく流れず、当初計画していたマンホールトイレの利用は、結局、益田市からのバキュームカーの応援を待って使えるようになったという。
このことは、とても貴重な教訓です。

マンホールトイレには、阪神淡路大震災、中越地震などで、すでに「条件付きでないと実用では厳しい」という指摘が早くから出されています。
できるだけ早く、それぞれ検証されることを訴えます。

参考
萩市の教訓は、あったか村の地域共生演習で報告されました。
(有)あったか村
http://goo.gl/qVFAsD


posted by 村のトイレ屋 at 14:41| 山口 ☀| Comment(0) | 水処理倶楽部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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