2014年02月07日

「トイレなきマンション」を地でいってしまった。億ションにスリーブのミス。

浄化槽の工事を教えられたときに、現場の監督に一番先に注意されたことである。
クドく言われたので今でも覚えている。
貫通孔をつくっておかないと、あとから土台や壁を削らないといけなくなるし、手間が何重にもかかる。

人さまの困った失敗を書きつけるのもどうかと思うけれど、今年最大の設備業界のニュースになることは間違いないので、記録として残しておきます。

東京・青山の三菱地所「欠陥億ション」 ネットの書き込みで発覚、異例の販売中止に
J-CASTニュース 2月1日(土)12時33分配信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140201-00000001-jct-bus_all&p=1
設計図を「施工図」に落とし込む過程で「孔」がなくなった
 今回の物件の欠陥は、「スリーブ」といわれる、配管設備のための孔が開いていなかったことにある。具体的には、全部で6000あるはずのスリーブのうち、1割にあたる600か所の孔がなかったり、位置が間違っていたりした。そのうえ、配管を通そうと後から開けた孔が、鉄筋を切ってしまった個所が見つかったという。


朝日新聞には、次のように書かれている。
億ションに欠陥、販売中止 迷惑料支払い20数億円に
http://www.asahi.com/articles/ASG25042TG24UTIL04G.html

欠陥住宅に詳しい「建築Gメンの会」理事長の大川照夫1級建築士は「鹿島も三菱も完成間際まで不具合を見過ごし続けた責任は重い。多重のチェックが機能すれば防げたはずだ」と話した。



スリーブがないと困るのは、水周りに限っていうと水道の給水管、厨房トイレの排水管が設置できないことである。「トイレのないマンション」になってしまうことである。

「トイレのないマンション」とは、原発の喩えに使われる。放射性廃棄物を処理できない原発のことを言っている。

で、その原発のスリーブが、どうなっているかを反対に考えてみると、これが実は大変な問題。

どんなに頑丈な漏れを許さない鋼鉄製の原子炉をつくっても、電気や計測器やさまざまな配管工事が必要になる。壁といわず、底といわず、無数の穴を開け、スリーブを通し、内と外をつなぐことになる。
ここで、さしあたり、3点の問題がでる。
ひとつは、穴の存在そのもの。どうやってスリーブと壁の隙間を防ぐか、強度を保障するか。
二つ目に、配管の取り合い。無数の分野が系統を入り乱れて設置するため、専門分野の違いそれぞれを調整する必要が生まれる。コンピュータで図面を制御できるだろうと誰もが考えるが、これが至難の技だと元GE技術者の菊地洋一さんが指摘している。

3つ目は、原子炉と隣のタービンなどの建屋の関係。地震で揺れた時、振動に差が出るため、管の部分が壊れてしまう。
地震に弱い原発のアキレス腱をなしている。

マンションの場合は、業者それぞれの責任と入居者の損害賠償交渉で、それぞれ決着がつくことが可能だろうが、原発事故の場合は、福島第一原発の事故によって、そこで働く人、周辺住民、そして東日本全域への放射能拡散という世界史的な大事故になってしまうことがしめされた。問題は、まだ何も解決していないのだ。

私たちは、そんな原発を50基もまだまだ地震列島の上において生活しているのである。








posted by 村のトイレ屋 at 06:28| 山口 ☔| Comment(0) | 水処理倶楽部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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