2006年08月21日

化学傷害の避難住宅:質問に答えて

 

      化学傷害という言葉について

質問1、
-----------
あったか村では、化学物質過敏症のことを化学傷害と言ってますね。
どうしてですか?
 (お答え)
そうですね。
よく使われている「化学物質過敏症」を私たちは、化学傷害と呼んでいます。
そのわけは、「過敏症」という言葉では、個人の責任に負わせてしまい、なんだか
発症した人の特異体質に原因があるとされるおそれがあるからです。

それに対して、化学傷害(Chemical Injury)という規定は、
数多くの化学製品に含まれる化学物質の毒性に注目して、微量でも長期間曝され続
けれるとどんな人でも、発症してしまうという普遍性を表現しています。
むしろ、化学物質多用と氾濫の今の時代に対する社会的な抗議をもこの言葉は、含
んでいます。化学物質過敏症という表現では、責任は、個々人の体質にあって個々
の責任を問うかたちにされてしまいます。

私たちは、化学傷害というこの考え方を
化学傷害警報/化学傷害研究MLのホームページで学びました。
http://homepage3.nifty.com/ci/index.htm
そこには、次のように書かれています。

「氾濫する有害化学物質の影響は、中枢神経系、循環器系、免疫
系、内分泌系、生殖器系、感覚器系など「全身病」と言われるほ
ど多種多様です。公害病にしても、決して呼吸器疾患や末梢
神経障害に限定されません。」

「私達は化学汚染という人災を直視し、救済の方向を探求する
グループです。
政治を尊重するなら汚職を否定する如く、化学を尊重し汚染を
克服することは急務です。」

「せっかく人類が年月をかけ苦心して開発してきた化学が、
それ以上の年月をかけて育まれ築いてきた生命の遺産を
損ね遺伝子をも傷つけ、耐え難い害毒をもたらすことは
総力を挙げて防がねばなりません。」

私たちは、あったか村にさしあたりの避難住宅を転地先のひとつとしてつくろうと
しています。また、あったか村福賀に定住・双住の住宅を10戸程度建てる予定で
います。そのうち、2〜3戸を化学傷害者の住宅としてあてる予定でいます。


2、質問2
---------------
 あったか村の計画は、
  全体を化学傷害者の避難村としてつくるのですか?
  化学傷害者だけのコミュニティですか?

(お答え)
「避難村」はあったか村の性格の一部です。 
化学傷害者だけのコミュニティでは、ありません。
化学傷害の課題を一部に含んだ・包摂した村つくりが私たちのめざすことです。
あったか村は、村として人が生活する複合的な性格と課題をもっています。
たとえていえば、「専門店か、デパートか」と問われれば、デパートです、と答え
ます。
今の段階でデパートというのも、おこがましいのですが(笑い)、
志向としては総合的なものです。

このことは、健康村構想として「人の健康、地域の健康、地球環境の健康」という
三つの健康を掲げて、阿武健康村準備会を立ち上げたときに、一番最初に決めたこ
とです。

      村つくりの理念、三つの健康

「多くの避難を求めている化学傷害者がいる。単一の課題で避難村に特化してつく
っていくのも選択枝としてあるのではないか。」ということが当初議論されました。
そして、そのときの選択と決断として、
「単一化せずに、村としての総合性全体性を満たしてつくっていく」という道をえ
らびました。
「10戸のうち、2〜3戸を化学傷害専用住宅にあてる」ということは、そのような
考えから決められたものです。

だから、一方では、化学傷害以外の動機で村つくりに参加する人に対しては、化学
傷害についての理解や協力を求めることになるし、極力化学物質を使わない(住宅
のあり方、畑でも農薬や化学肥料を使わないことなど)生活を求めることになりま
す。
またもう一方では、化学傷害者(と家族、支援者)は、能力と必要に応じて、「ゆ
るやかな共同体」としての村つくりに積極的にかかわっていくことになります。
「誰かが用意したところにお客さんとして入っていくのではない。自らつくってい
くのだ」ということです。

単一課題の化学傷害避難村というあり方も、当然あっていいと思います。
そのような選択で共同体をつくり運営していくのも方法として成立すると思います。
ただ、私たちは、その方向をとらなかったということだけです。
なぜその道を決断しなかったかと言えば、
「三つの健康論」がかかえる課題は多岐に渡るし、多岐に渡る問題の解決法を編み
出さなければ、先にすすめないだろうと判断したこと、
また、化学傷害の避難住宅は、健康住宅を研究するというだけでも、他のこと(地
域の地元の林業や間伐材活用など)と結びついていて切り離せない課題であること
です。
根本的には、冒頭に述べた化学傷害の普遍性ということもあります。誰ももが発症
する可能性があるなら、その対策も、みんなにとって必要だということです。

      ライフスタイルの乗換駅

あったか村は、まちの駅ネットワークに参加しています。
「まちの駅ネットワーク萩」に参加して、駅名を「のんたの駅」としています。
そして、のんたの駅とは、ライフスタイルの乗換駅です。
のんびりゆったり田舎暮らしを楽しむ、その準備をする。
無農薬自然農をゆっくり覚え畑をつくっていく。
分業の発達した今の世で、なにもかも人任せの生活から、部分的にでも自分でつく
ったもので衣食住をまかなう、自給度を少しでもアップする。
森林に親しみその手入れを覚え、いくぶんかは環境保全に貢献する。
山羊羊や小動物、牛などを飼うことで命のあり方を学ぶ。
音楽やクラフト、いくつかの創作活動をそれぞれの個性を発揮して楽しむ。
また、都市住民が過疎の地に入ることで、いくらかは地域に貢献する。
都会型のライフスタイルから、静かに自分のペースで新しいライフスタイルをつく
りあげていく。あったか村は、そういう乗換えの場です。
(この「村だより」22号を参照してください)
その課題のひとつが、化学物質多用と汚染に立ち向かっていくということです。

      是非、あったか村にお出でください

あったか村に来た人の感想はおもしろいですよ。
「ああ〜、なんにも無いところだ、いいなあ、空気がこんなにおいしくて・・・あ
と、私はやりたいことがあるのだがその構想を聞いてくれますか、その場所をかし
てほしいのですが」という「なんにもないから歓迎、自分の構想を練り上げる人」
・・・こんな人が、継続して参加されているようです。

是非、来てみてください。そして、構想してください。
お待ちしています。あったか村は、村つくりに参加する人によって性格も構成もか
たちづくられていきます。

ともあれ、化学傷害の避難住宅(さしあたり避難小屋)は、このような考えからみ
んなで準備されつくられていきます。よかったら、一緒につくっていきましょう。
ご協力をお願いします。

*同じ文章を、メールマガジン「あったか村だより」30号にも掲載しました。




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posted by 村のトイレ屋 at 23:33| 山口 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 化学傷害(化学物質過敏症) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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