2006年07月28日

医薬品の排水処理の調査結果が出た

全国19河川に及ぶ広い範囲の調査結果である。
産経新聞が報じている。
「抗生物質や医薬品が河川汚染 下水処理場で十分除去できず
≪大和川、多摩川などで高濃度のサルファ系物質≫
http://www.sankei.co.jp/news/060727/sha095.htm
調査したのは、土木研究所と東農工大の高田助教授らのグループである。

新聞には次のように書かれている。
=========
人や動物用の医薬品や抗生物質の成分が下水などを通じて流入、各地の河川を汚染していることが、東京農工大や土木研究所(茨城県つくば市)などのチームよる初の全国規模調査で27日、分かった。下水処理場で十分除去できない実態を示す結果で、同大環境資源科学科の高田秀重助教授は「濃度はそれほど高くないが、複数成分が一緒になった場合の生態系への影響などを調べる必要がある」と話している。
・・・
高田助教授は「通常の下水処理ではなく、オゾンを使った高度処理でないと除去できない物質もあり、このままでは抗生物質などが河川や海に出続けることになってしまう」と、対策の必要性を訴えている。
==========

以前から、水処理通信では、病院・医療系の排水は普通の合併浄化槽でいいのだろうかと話題になっていた。
「やっぱり」という感じが強い。
まだ、病院そのものでなくて、処方箋のいらない家庭医薬品が中心だけれども、病院から出る排水が家庭より処理されているとは考えにくいが、
調査が待たれる。
維持管理の現場的観察が話題になった。
また、病院で使われる医薬品は、体内吸収や排水処理の段階のことを考えて作られ使用されているのか、そもそもどのような規制があるのか、などが話題になってきた。
水処理通信105号、
同 220号
同 222号
今度の調査結果の分析を経て、どのような対策が必要なのか、可能なのか、論議が大きき前進することは間違いないと思う。

河川の関係者がよく語っていることがある。
先日も、萩市須佐地区弥富で開かれた茅葺き屋根講習会で鮎の塩焼きが夕食に出されたが、それを焼きながら地元の川の漁協の関係者から話を聞いた。
「合併浄化槽が普及して、はっきり鮎の味が悪くなった」
「とくに病院から下流はとても食べられない味になってしまった」
「石に生えるコケの滑り具合が変わった」
などという話を聞いたばかりだった。

私も、最初に病院・医療排水に関心を持ち始めたのは、
やはり川の関係者から、
「汚水処理の仕事をしているなら聞くが、病院からの排水処理は、通常の合併浄化槽に比べて、何か特別の規制や処理法が行われているのか?」という質問を受けたからだった。調べたら何かがされているというわけでなく、これから調べ始めるという段階だった。
「素人でも普通ではすまないと思うのに案外専門家は鈍いんだなあ」と言われたことを思い出した。

次号の水処理通信を含めて、この問題はいろいろなところでこれからじっくり論議されていくだろう。今までの技術レベルを大きく超えるきっかけになれば面白いと思う。
それと、現行の状態が決して万全でなく、多くの問題を抱えながら妥協の産物として、日々処理水は放流されているのだということを認識するいい機会にもなったと思う。
人口が集中することの弊害ある。(この面からもわたしは、人口の分散、小都市化が必要と思っています・・・しつこいですが)
薬の使いすぎ依存も問題なんでしょうねえ。

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posted by 村のトイレ屋 at 21:00| 山口 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | 水処理倶楽部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どんなものでも、浄化能力の限界ってものがありますからねえ。
なんでも除菌だの抗菌だのっていうのも、やっぱりおかしいよね。
Posted by はたかおり at 2006年07月29日 08:04
>はたかおりさん
医薬品も多すぎるというか
頼りすぎるというか。

むっくん、軽い逃亡でよかったですね。
Posted by へちまや at 2006年07月29日 20:46
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