2006年04月18日

安渓遊地編著「続やまぐちは日本一〜〜女たちの挑戦」

昔のこと、たしか小学校の頃、
夏休みの宿題を冬休み明けに出したことがあります。
そのときなぜか、ほめられて、それ以来勉強が好きになった、
・・・とはならないで、相変わらず遊びに興じていましたが。

この本は、実際に出版されて編著者の安渓さんから渡され、
私が読んだのは、昨年12月の末、すぐに感想を書こうと思って、
はや、もう4月の半ばを越しています。
ずいぶん遅れてしまいました。
その間、ボチボチ読み返していましたが、とてもいい本です。
それで、遅ればせながら、宿題を出し忘れていた児童の心境で一言感想を書きます。

この本の好きなところは、
第一部 やまぐちは女性起業日本一
 女性起業日本一のやまぐちを創る  
  WWBジャパン・古川栄美子さんの講義で
「女性起業はこころざし志向」というところ、
「1000万円の売り上げでそれ以上はも儲けません」、
という箇所ですね。

親しんだ歌や詩や落語などで、もう知っているから
どうってことないはずなのに、サワリの部分を
聞いたり読んだりすると
気持ちよくなることがあります。
この本を開くとまず、この箇所を読みます。

阿東町の古谷さん・かき餅の美倉屋さんの例が
紹介されています。
道の駅で地元の商品でなくて、
他所の地域のものが売られていたこと、
とくに特産の米を原料としていたことにショックを受けたこと、
ふりかえれば、自宅でおいしいはぜ架け米をつくっていたこと、
そこで一念発起、それをいかして、
独自のかき餅を100種類以上つくりだし
成功をおさめたことが書かれています。

その中の一節、
「でも彼女の面白いところは、売り上げが一千万円以上になるともう、それ以上は儲けませんとおっしゃるんです。一千万という目標以上の売り上げは必要ない。自分は主婦であり、母親であり、そして農家としてもやっているし、旦那さんが建築業で建築業の会計もやっているし、女性起業家でもある。5種類の仕事があったら、あんまり起業家の仕事が忙しくなると他の仕事ができないから、まずは、働いている人、スタッフの給料がちゃんと出れば、それでいい。それがだいたい一千万円っていう売り上げの目標なんですね」(26ページ)

ほんとうにすばらしいですね。
ビル・ゲーツなどの億万長者のサクセスストーリーを聞くと
(妬みもあって)段々心穏やかでない気持ちになりますが、
古谷さんの成功例は、なんだか爽やかな気分になります。
アイデアや努力に率直に拍手を送りたくなります。
これこそ、こころざし志向のすばらしい点だと思います。
そして、
そうだ会社というものは、小さい方がいいのだ、
という思いを強くします。
大きくなりかけたら、大きくならないようにする意思も必要なんだと思います。

その次に、
「もらう・拾う・作る」という見出しで
なるべくお金をかけないで起業すること、そのために上の三つの原則を提案しています。
この部分も好きな箇所ですね。
「ほお〜、やはりねえ」という感じです。

というのは、私たち、あったか村の開始にあたって
有限会社あったか村を、
村つくりに参加する仲間でお金を出しあって設立しました。、
借金をしないという原則、
身の丈にあったことをやるという原則で動き出し、
基本は、持ち寄りで始めたのです。

そして、持寄るものにも限度がありますから、
のんたの会の会員メーリングリストでお願いしたりして、
「もらう・拾う・作る」という原則に自ずからなっていき、
建築材料のサッシをはじめ、あったか村加工センターにあるものは、どの物品も楽しいストーリーを背負っています。
多くの人の気持ちがこめられています。
ありがたいことです。
その個々については、現場でお話しましょう。
最近は、シャワーセット、流し台、トイレ便器など水回り用品を
集めています。
ご不要なものが出ましたら、是非ご連絡下さい。

閑話休題(それはさておき)。
会社にしろ、NPO的な団体にしろ、人が集まってなにかを
なそうとすれば、中心に座るのは、理念(こころざし)だと思います。
この本質的な一致があって、ことは成就するのだと思います。
前著「やまぐちは日本一」を紹介したときに、
私は、後書きに心動かされたことを書きました。 
「教えるとは希望を語ること、とフランスの詩人ルイ・アラゴンはうたいました。
学ぶとはそれを誠実に受けとめて自分が変わること。思想は語るものでなく、生きるものです」(「やまぐちは日本一」117頁、後書き)

今度の続編では、この考えが各分野に具体化されています。
そのひとつひとつに触れたいのですが、遅れた宿題をまた残すことは心苦しいのですが、今回はとりあえず、ここまでで終わりにします。

女性の起業家だけでなく、男性の起業家にも、
いや、起業を目指さない人も、
田舎暮らしを志向する人も、一読されることをおすすめします。

この本は、
農家民宿樵屋、道の駅阿武町発祥館、ランプの宿桂谷、あったか村福賀で取扱っています。いずれも1,000円です。
また、編著者安渓さんのサイトは、こちらです。

posted by 村のトイレ屋 at 12:48| 山口 | Comment(1) | TrackBack(0) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
やっぱりそうですよね。
もらったり拾ったり。
ログビルダー仲間も、みんなそれです^^
それを誇りにしてますよ。拾ってくるのは平気だけど、買うのは恥ずかしい。そんな感じです。
ときどきみんなで同じもの狙ってますけどね^^
Posted by はたかおり at 2006年04月18日 20:53
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