2006年03月03日

絲山秋子著「沖で待つ」

第134回芥川賞受賞作品ですね。
今本屋で売っています。
あまり長くないので立ち読みも可能です。
「男女の仲を越えた同期入社愛ーー
総合職女性がはじめて文学になった」というコピーが
ついています。

水処理に関係する私たちからすれば、
住宅設備の営業職がはじめて文学になったとも
言えそうです。主人公の職場は、衛生設備陶器の
営業です。読んですぐにどこの会社かわかります。
福岡に転勤になって、ライバルの本拠に乗り込む
趣旨のことが書かれているからです。

「納まらない現場はないんだ」
という言葉が紹介されています。
納品した商品が手違いで寸法ミスやら
番号違いやらでトラぶって、もめて
先輩から慰められる場面で使われています。
このあたりの描写にはリアリティがあります。
一緒にストレスを感じてしまいますね。

水処理の現場、たとえば浄化槽の管理なんかだと
もっと多くのエピソードがありそうですね。

水処理倶楽部の他のみなさんはどう読むでしょうか。
感想を聞くのが楽しみですね。設計やトイレデザイン、
トイレアドバイス等でも、さらに
女性の現場監理者も増えています。
この小説の主題も普遍性を持ってきていると思います。
それにしてもハードディスクが仲立ちのものに使われるとは
思いませんでした。これも時代でしょうねえ。

「太っちゃん」の死に方は、ちょっと安易な気がしました。
ビルの屋上からの投身自殺に巻き込まれて死ぬなんてちょっと安直。
だからといって過労死とか、工事現場の事故死にした方が
いいというわけでは、ありません。
生きていてもよかったのではないか、とも思いました。




posted by 村のトイレ屋 at 00:24| 山口 ☁| Comment(1) | TrackBack(1) | 本の感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読みました。
3月号の文藝春秋に全文掲載されいていました。
感想は時間があるときに自分のブログで書きます。
自分は同い年の同期ってのがいないので、少しうらやましい気もしつつ、なんだかなぁ〜と複雑な気分にもなりました。
Posted by くじら13号 at 2006年03月08日 08:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

沖で待つ
Excerpt: ども、くじら13号です。 第百三十四回芥川龍之介章受賞作 絲山秋子著「沖で待つ」 を読みました。 文藝春秋に全文掲載されていて、選考委員の選評も載っていました。 相変わらず石原慎太郎さんは辛口です。..
Weblog: くじら13号と水処理倶楽部
Tracked: 2006-03-10 23:05