2009年04月13日

農村計画学会でポスター発表をしました

4月11日(土)、農村計画学会で学術ポスター発表をしました。
(於・東京大学農学部弥生講堂)

タイトルは、「タイ国北部モン族のトイレにおける自然浄化法導入の実践」です。日本の「肥溜めと畑の智恵」をいかした実践の報告です。

詳しい内容は、『2009年度 農村計画学会 春季大会学術研究発表会 要旨集』59p〜60pに収録されています。

原理は、あったか村福賀のトイレと同じです。
タイの方が、自然素材を多用しています。
なお、あったか村のトイレの室内の床は、タイに学んで「竹筋」を採用しました。山岳民族モン族のお手のもの・得意技をシャンティ山口の佐伯さんが覚えて帰り、使いました。

「昔は日本でも行なっていた」そうです。
なぜ日本でもっと使わないのか、と思います。

東京に滞在していた友人が写真を撮ってくれたので載せておきます。
10人くらいが、まわりを囲むように聞いてくれました。
質問は、ふたりの人から受けました。嫌気性処理槽(肥溜め)の水の滞在日数の設定と規模の大きくなった場合の対応についてでした。


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燃えているガスコンロを囲む子ども達の写真が注目されました。
上の写真です。公共トイレの塀ひとつ隔てた隣りにある保育園の
台所のコンロです。トイレ設備でメタン発酵したガスを使っています。
左側の人物が、NPO法人シャンティ山口の事務局・佐伯さんです。
気温の関係で日本よりガスの量が多く実用に使えます。

今回の発表では、水処理・人糞の資源活用のテーマでは、私だけでした。
手書き・手貼りポスターも、私だけでした。もう少しセンスよくまとめておけば手作りの個性を主張できたのにと残念でした。
作業服で参加していたのも私だけでした。

余談ですが、髯をたくわえた人が、他のところより多かったように思います。7人くらい確認しました。農学系の特徴だと言ってよいかどうかは、まだ判断できません。
ポスターの右隅にあるのは、<まとめ>です。
以下のような文章です。

タイ国北部パヤオ県 センサーイ村などで実践

NPO法人シャンティ山口の衛生環境事業の一環として施工。 公共トイレ、学生寮トイレ、 学校トイレ、民家など
2002年検討を開始して以来、8件。
2007年より地球環境基金の助成金をうけはじめた。

もともと学生寮を拠点に貧困と立ち向かう山岳少数民族モン族の教育支援を中心に活動を展開していた。

たまたま雨季に現地を訪問したスタッフが
糞塊・糞便の流れる水路で遊ぶ子ども達を目撃
病気と非衛生的な環境の根本問題が、便所と水環境にあることを認識した。

当初、日本の合併浄化槽の導入を検討したが、コストの面で壁があった。また、電力多消費、薬品投入、メンテナンス技術など現地に適合しなかった。

あふれる屎尿と肥沃な土壌と植栽状況を見たスタッフが、日本の肥溜めと畑の関係を想起し、研究と設計を始めたことがきっかけとなった。



「肥溜めと畑の智恵」の有効性


日本で、1970年代の石油ショックを背景に「省エネ型」として「嫌気性処理法」と「土壌還元」が、自然公園などの公衆トイレを中心に研究実用化されていたことが、技術的な基礎となった。

「肥溜めと畑の智恵」は、屎尿を肥料として農地還元するものである。それを「嫌気性処理と土壌菌による好気性分解」と原理的に規定していたことが、現地の条件下で応用と適用を豊富なものにした。

●電力、薬品、高額な工業資材を使わなくても可能である。大腸菌の死滅などの衛生の向上。
●人力の活用など現地の工事技術と仕様で工事が可能となった。竹材をはじめ、自然素材を豊富に使うことが可能となった。子供、老人の参加。
●メタン発酵とガスの燃料利用の可能性が実証された。→ 木材の乱伐を防げる
●容易な維持管理ができるようになった
●現地の行政も注目し、タイの農山村の衛生環境事業のモデルとしての位置を有しはじめた

<今後の課題>@追跡調査A用途の拡大B現地の自立C世界の他の地域へD日本へのフィードバック



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この発表を契機に、さらに分析・研究に磨きをかけ、表現も工夫して活動の実績と方法の有効性、問題解決の普遍性をアピールしていきたいと思っています。

お世話になった学会関係者のみなさん、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いします。



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posted by 村のトイレ屋 at 11:17| 山口 🌁| Comment(0) | 自然浄化法-タイと日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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