2009年03月26日

車で30分という距離、宮崎県綾町

以前、郷田実著『結いの心』の感想を書きました。
生ゴミ・屎尿を資源とする「農地還元システム」P167〜173
http://atta-an.seesaa.net/article/66563770.html

そのときは、屎尿の農地還元と有機農業の里の実現を中心に読んだのですが、最近人にすすめられて、もう少し幅を広げて「村おこし・まちづくり」を中心に読み直しています。
あらためて、自治の心、照葉樹林帯文化構想、根回しをしないで議論に徹するなど理念重視のひとだということ、ご本人自身が理念に生きる人であることを感じました。

そして、今度読み返してみてわかったのは、その理念を支える「町長」としての現実的な判断です。
たとえば、第3章 「結いのこころで綾の町づくり」の
「道路と橋、そして水道事業」の節に、
どん詰まりの綾町に宮崎市街からアクセスをよくするための隣りの町や県と折衝調整などのエピソードを書いた後で、次のように言っています。

「別の言い方をすれば、綾町の発展は、宮崎市とのアクセス如何にかかっており、これは30分以内でなければならないと常々考えてきたことがようやく実現したのです」

なぜ、30分なのか、
なぜ宮崎市街と結ばれていなくてなならないのか、
直接には、触れられていません。
はじめて知ったのですが、綾町―宮崎市中心街は、距離で23キロしかないということ、それを橋などの工夫で車で30分としたということ。
イメージとして、1時間以上2時間近くかかると描いていました。
そんな山奥なのに「吸引力のある魅力を発信しているのだ」と思っていたわけですね。

私の考えでは、綾町を実際スタッフ的に支えて来たのは綾町在住者でしょうが、もうひとつの主力は、宮崎市街地に住む綾町ファンではないのか、そんな人たちが、気楽に日常的に行ける距離が車で30分ではないのか、と思います。年に一度程度の旅行なら3時間〜4時間かけてあたりまですが、また数泊もするでしょうが、日帰りで支えていく人たちにとっては、30分というのは、とてもよい気分転換の時間になるのではないか。
まずは、そんなことを解答として考えています。

さらに、昨年の一時のガソリンの高騰やCO2をばらまくことを考えれば、中心市街地・住んでいるところから30分で行きたい田舎があるというのは、最近のひとつの流れではないかとも考えます。

市町村合併によって、中心となる市街地が、さまざまに変わってきました。
同じ市なのに中心へ行くのに1時間以上かかるとか、中心点が消えて本庁のあるところへや県庁所在地に吸収されるとか、ドラスチックな変転をしている・させられているようです。
そんななかで、「車で30分」は増えているのでしょうね。

でも、綾町のように「全国モデル」のまちに作りの成果をあげるには、それだけではもちろん十分ではないのでしょうね。
それはやはり、最初の戻って「理念の強さ」「理念実現のアピール力」に負っているのだと思います。




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posted by 村のトイレ屋 at 09:58| 山口 ☀| Comment(0) | あったか村 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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