2009年01月26日

汚物掃除法の成立過程

溝入 茂著『明治日本のごみ対策――汚物清掃法はどのように成立したか』
リサイクル文化社 2007年2月刊

メモ
表紙 第1章は、google book検索で読める。
糞尿が、商品価値あるものとして取引され、その売買益を従前通り民間の権利とするか、役所のものとするかで法律の内容が変転したことを研究査し論じている。
『農業肥培論』明治21年(塵芥から肥料をつくる方法を書いている)が紹介されている。

第8章 下水道法・汚物掃除法の成立 で詳しく論じている。
明治29年発案から明治32年成立までに時間がかかったことの解明。
遅れた理由として、糞尿売却益の取扱があげられている。
都市住民の収益が市町村の行政のものになることへの抵抗が、遅れたこと、現実的な対応となったことの主因としている。
指定都市とその他市町村の分離、
法律と政令での運用で、糞尿取扱に対処した。
汚物売却益の変遷過程の表(p221)は、すばらしい。
森鴎外(森林太郎)も公衆衛生学医官として登場。

明治30年前後は、日本の近代化の実現の中で、西欧から学んだもので
従来の日本社会にあったものを切り捨て押し切ろうとしている節目。
糞尿の伝統的な活用をいかすという視点から見れば、さらにちがったものが
見えてくるだろう。



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posted by 村のトイレ屋 at 09:22| 山口 ☔| Comment(1) | 水処理倶楽部 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
mixi からはじめてきました。
私は、ゴミ問題に関心があります。
汚水や糞尿の問題は隣接分野ですね。
糞尿の資源としての再利用の歴史を調べることは
確かに面白いでしょうね。
溝入さんは、「ごみの100年」を書いた人ですね。現場の研究者でとてもすばらしい業績を
あげていると思います。励みになります。
また、覗きます。では。

Posted by ぶらりと at 2009年01月26日 17:27
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